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不断の努力と普段の努力

英語,研究,教育実践,読書記録,ヴィオラのこと。ヴィオラのような人を目指しています。

(読書記録) できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか (シルヴィア, 2015)

読書記録

 

How to Write a Lot: A Practical Guide to Productive Academic Writing (Lifetools: Books for the General Public)

How to Write a Lot: A Practical Guide to Productive Academic Writing (Lifetools: Books for the General Public)

 

 の翻訳である

できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか (KS科学一般書)

できる研究者の論文生産術 どうすれば「たくさん」書けるのか (KS科学一般書)

 

を読了しました。 翻訳はタイトルがややビジネス的で残念ですが,中身は大変面白かったです。

 いくつか大事だと感じたところをまとめてみますが,当たり前のことを当たり前にやることの大切さを突きつけられます。実に痛快です。なお,シルヴィア先生は心理学の研究者ですので,他の領域でどこまで応用可能かは想像がつきません。ご容赦いただきますよう。

 

目標を設定する (p. 34)

  • 具体的に書くこと (週に何時間やるか,何日やるか,何ページ,何語書くか)
  • 「一気書き」(binge writing)にならないこと!

 孫引きですが,Boice (1990)が面白かったです。具体的には,「どうしてもというときのみ執筆」「気が向いたときに執筆」「書かないとペナルティ」というように大学教員を分け,どれだけ書けるか,アイディアが浮かぶまでに要する日数を測ったところ,「書かないとペナルティ」群が合計で一番書く事が出来,アイディアが浮かぶ日数も少ないという結果でした。つまり,アイディアは自然と降りてくるものではなく,ハードワークしているからこそ,降りてくるものだという話でした。

優先順位をつける (p. 38)

-> 校正,といったワードは研究ならではですが,日常生活にも確実に活きることです。締め切りを意識して,「一気書き」にならないように。

進行状況を監視する (p. 45)

シルヴィア先生はSPSSを用いて,データで見える化をしているようですが,エクセルでもヒストグラムなど書けるので,こういうやり方もあるんだなぁと。

  • 進行状況を監視しつつ,目標を達成できていればご褒美を (p. 50)
  • スランプは言い訳に過ぎない! (p. 51)
  • 本を書くときにも同じように。章ごとにページ・ワード数・第1校,第2校などの進捗状況を記述する。 

論文を書くために,書く練習をする

  • カッコつけた語彙を選ぶ必要はない。
  • すっきりとした文を心がける(セミコロンの使い方など勉強になりました)。
  • まずは書く,後で直す (p. 92)
  • アウトラインを作成し,どのようなウェイトを置くかを考える (p. 99)
The Elements of Style, Fourth Edition

The Elements of Style, Fourth Edition

 

 ↑紹介されていたモノの中で個人的に,この本はmustです。

査読返信について

  • 「それぞれの修正箇所については,3部構成で説明しよう。まず,コメントや批判点を要約し,次にそのコメントに対して自分がどう対処したかを説明するが,その際には,できるだけ原稿のページを具体的に記載する。最後にその対処によって,コメントの内容がどう解決されたかを書く。(p. 118)」

その他 (上記を達成するにあたって)

  • 「スケジュールを立てる楽しみ」が生まれる (p. 152) -> 人生を楽しめる!
  • 「望みは控えめに,こなす量は多めに」 (p. 154)
  • 「執筆は競争ではない」 (p. 155) -> 自分がどうするか,だけの問題。

 気持ちの良い読了感でした。忙しい,「書く時間がとれない」「もう少し分析しないと」「もう少し論文を読まないと」などなど言い訳をしたら,ペナルティを課そうと思います...。