不断の努力と普段の努力

英語,研究,教育実践,読書記録,ヴィオラのこと。ヴィオラのような人を目指しています。

(教育実践) ノートを作るのは誰のため?

 ノートの使い方についての話です。

yk373.hatenablog.com

の中で,家庭学習としてノートをしっかり使ってもらおうということを今年度は考えて,ノート作りの指導をしています。ポイントは復習としてノートを使うということ!

 未だに予習として,ノートに英文を書きその和訳を書くという背筋の凍るような実践を見ることがあるのですが...復習を促す仕掛けとして,取り入れています。もちろん評価にも入れます。取り入れる理由はいくつかあって,①内容を定着させるツールとして利用してほしいから,②自分だけのオリジナルなものを作ってほしいから,③自分で考え自分なりの学習方法を見つけてほしいから,といった感じです。

 私の実践の中では基本的に,プリントベースで行なっており,読解していない英文を書かせるようなことはもちろんありません。指導方法としてはラウンド制*1を取り入れた授業展開になっています。その文脈の中で,授業の中ではノートは使ってもいいし使わなくてもいいというスタンスを取っています。

 あとノート提出させる時はそれを提出する必然性を持たせなければならないと考えます。これはあるあるだと思うのですが,ノートを綺麗に取っているか,プリントがきちんと貼られているかで評価されるという話を聞くことがあります。果たしてそれには何の意味があるのでしょうか。そんなノートの評価だったら見なくていいじゃないかと思いました。そんなこんなでノート作りの実践を行なっております。

 実際には,以前のブログ記事にもあるように,

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対訳シートを半分に切り離し,本文を貼り,余白に定着していない単語を書いたり,文法のまとめを書いたりし,もう日本語訳の方には,意味を思い出しながら英語を書いてみようということをそれとなく授業のオリエンテーションで伝えました。*2 すると色々と工夫をして,書いている生徒もいれば,書けないと思しき部分を赤で書く生徒(赤シートで隠して使うのでしょうか),サマリーを書いたりしている生徒色々いました。

 それが点数に顕れる子,そうでもない子色々いるのですが,最近ふと気になることが浮かび上がってきました。ここからが本題です。

やたら丁寧すぎる問題

 ノートがやたら丁寧な生徒が多いのです。*3 確かにこちらが求めているものは書いてくれている。しっかり取り組めている。ABC評価(「+」の評価があるので,6段階評価)で言えばA+の生徒さんもいるのですが,やけに綺麗。これどんだけ時間掛けたの?っていうのが結構ありました。でも,テストは英語だけじゃないんだよー他の教科の勉強も頑張らないと...という訳ですが,その生徒たちに聞いてみるとすごく作るのに時間がかかった...その割にテストはできたけど思ってたほどでは...というコメントを聞いて,ハッとなりました。これって前述のノート丁寧に作らないと評価下げられるっていうアレの弊害なんじゃないかと思ったんですね。あともう一つは,ノートを綺麗に作ろうとするがあまり,英語は書かれているけど,全体を1回書いて終わりとか...一応例となるプリントを配って,沢山書いたりとか,わざと間違って修正している例とか示していたのですが,あまりにもなんか勿体無いなぁと思って。

 そこでこういうことを伝えました。

  • ノートは使い倒そう
  • 大事なところは意識をしよう

という話。特に最初の「ノートは使い倒そう」という話では,ノートを書くのは誰のため?という話を伝えました。「先生のためではありません。生徒みなさんのためです。」ということを伝えると拍子抜けしていた人もいたように見受けられました。正直意外でしたが,今まで気づけていなかった自分が恥ずかしかったです。指導者のために評価されるということで丁寧に書き,それでテストできていなかったら,本末転倒ですよということをお伝えしました。もちろんテストのためだけにノートを作るわけではないですよということも併せて伝えました。また,「大事なところは意識をしよう」という話でも,1回丁寧に書いて終わりではなく,汚くてもよいから書く,声に出しながらとか,意味を思い出しながらとか,できないものにはチェックを入れながら書くとか,という話をしました。

 今回の実践で,質的な変容が見られたらとは思うのですが,どうなっていくのでしょうか...。同時にノート提出することの方向性を再考すべき人が大勢いるのではないか,そんなことを感じた次第です。

 お読みいただきましてありがとうございました。

*1:鈴木寿一先生が提唱されている方法で,負荷を掛けながら学習をするもの。http://ocehp.com/roundsystem.pdf

横浜の5 Round System

www.japanlaim.co.jp

よりも大分前から実践が報告されています。

*2:これというような指導はしていません。教員がこうしなさいというのではなく,授業の中ではストラテジーを色々と紹介しています。

*3:男子は大抵汚いですし,書いている量も少ないですが